クリーピー 偽りの隣人
猟奇的な犯罪を描いた映画ではあるけれども、直接的な残酷描写に逃げていないところがとても好感が持てる。
黒沢監督が代わりに選んだものは、お得意の日本的な湿度の高い風景描写でした。これがこの映画の不気味な雰囲気にピッタリ。日常的な風景なのに何か嫌な感じがする。平凡な日常が少しずつずれていく。そんな物語の雰囲気がとてもよく描かれていたと思います。
そしてやはり、香川照之に尽きます。
なんでもできるし、なんでもやってしまう。ジャック・ニコルソンやロバート・デ・ニーロのように、この後しばらくは映画で香川照之を見かけるたびに、本当はこの登場人物は猟奇犯罪者なんじゃないかと疑ってしまうことになりそうです。
犯人が被害者の心に忍び込んでいく過程があまり上手に描かれていない気もしますが、そんな欠点があるにしても、十分に楽しめる映画だったと思います。
22/2016
#756
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