進撃の巨人 ATTACK ON TITAN
特殊撮影は樋口監督に任せておけば問題ないことはわかっていた。
問題は巨人ではなくて人間である。
とにかくどのキャラクターも平板で存在感に乏しい。コミック原作だととりあえずキャラが立っている場合が多いけれど、本作にはそれもない。どのキャラクターも単純で陰影に欠け、魅力が無い。
キャストの演技力なのか、監督の演出なのか、それとも原作自体がこうなのか。何にせよ、人間の演技するパートを観るのが段々と苦痛になってくる。予想通り巨人パートの出来はよかったけれども、やはり物語の中心は人間なわけです。肝心の人間パートがあの出来ではどうにもなりません。
一昔前の特撮映画だったら、特撮さえよければよかったのでしょう。しかし今はそんな時代ではありません。ヒットしている特撮映画は、特撮と同じくらい人間のドラマ部分にも力を入れています。そうでなければ世界に出していけるような作品にはならないのだと思います。一点豪華主義というのは映画では通用しない考え方です。
人類大量死滅。包囲される人類。押し寄せる謎の生命体。肥大する自我と欲望。うなじ。暴走。
それでもエヴァンゲリオンにインスパイアされたであろうこの物語がどうなるのか、後篇がちょっとは気になる。またあの人間ドラマを観るのかと思うと気が重いけれど。
46/2015
#716
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