トゥモローランド
『良い狼にエサをやること』
これがこの映画の全てであり、そしてディズニーの本質でもある。
最近では珍しい子どもが登場するアクション・アドベンチャーの体裁をとりつつも、本作は『イントゥ・ザ・ウッズ』と同じく、ディズニーが自らの哲学を強く前面に打ち出した作品です。
監督は『Mr.インクレティブル』のブラッド・バードだけにつくりはそつなく、この手のジャンルとしては標準以上に楽しめる。出演者ではジョージ・クルーニーに注目が集まるけれども、スターではないがその両脇を固める二人の女優がよい。
ヒロイン役にあたるブリット・ロバートソンはとにかく明るく元気なのが良い。どんな苦境に陥っても悪態をつきながら前に進む。何も考えていなさそうなある意味『おバカキャラ』だけれども、やや深刻になりがちなこの映画の世界観の中では、彼女の存在はとても大きかった。
そして本作の狂言回しとなる謎の少女を演じるラフィー・キャシディ。役柄にピッタリの、年齢を超越した澄み切った表情が素晴らしい。本作はある意味では彼女とクルーニーとのラヴ・ストーリーともいえるわけだが、大スターを向こうに回すしても引けをとらない存在感がありました。
37/2015
#706
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