チャイルド44 森に消えた子供たち
原作は1950年代のソ連で起こった連続殺人事件の顛末を描いた小説でした。
今回の映画化にあたってのポイントは、あえて犯人探しではなく、当時のスターリン政権下における圧政に苦しむ人々の姿に重点を当てていることですが、これがとても上手くいっていると思います。友人や同僚が相互に監視し合い、密告し合う。突然の粛清。一夜にして消えてしまう人々。疑心暗鬼の管理社会の恐ろしさが陰鬱な映像で克明に描かれています。
それでも連続殺人事件の物語であるからには、最後は犯人にまでたどり着かなくてはなりません。それらが後半に詰め込まれた結果、あっけなく真相が暴かれたような印象となってしまいました。これは素晴らしかった前半の副作用といえるかもしれません。
40/2015
#709
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