ラン・オールナイト
「ニューヨーク中が敵だ!」
そんな風に大きくぶち上げた本作ですが、それを表現できるだけのリソースがなかったのが最大の敗因でしょう。巨大な集合住宅での、敵の殺し屋と警察と三つ巴の大乱闘あたりはよかったのですが、はっきり言って中盤のここがハイライト。そのあとはどんどんスケールダウンしてゆきます。
あれだけ大口を叩いた敵ボスの本拠地に乗り込むシーンもお寒い限り。主人公が単身で拳銃片手に正面から入り込み、一人撃ち二人撃ちでもうボスの元です(笑)この人たちは警戒とかしないんでしょうか?
この作品、所詮はB級で予算が無いわけですから、スケールに頼れないことは最初から分かっていたはずです。それ以外の切り口として本作が取れるもの。敵対する二人の父親にリーアム・ニーソンとエド・ハリスというベテランをそろえているわけですから、友人同士でありながらそれぞれの息子が原因で敵対することとなった二人の人間ドラマをもう少し丁寧に描いていけば、そっちはそっちで楽しめた可能性はあったと思うのですが。
工夫のないB級映画は気が付くとC級になっている。そんなパターンのよい見本となる映画でした。
30/2015
#699
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