寄生獣 完結編
雑誌に連載されているコミックの一番の問題点は、作者が終わりたい時に終われないことだと思います。
『デス・ノート』しかり、『20世紀少年』しかり。終わるべきところで終わらないから、どんなに良かったお話も最後はグダグダになってしまうのです。
この寄生獣の原作コミックを読んでいませんが、調べてみる限りは映画と同程度の内容で終わっているようです。寄生生物と人類の全面戦争になるわけでなく、生まれた子どもに奇妙な能力が遺伝することもなく。堅実に物語が終わったところに好感が持てました。
個人的には、深津絵里扮する田宮良子が自らの子どものために命を落とすところが本作のクライマックスだったと思います。出会うべきではなかった生物同士が出会ってしまったこと。そのことについての彼らからの『感想』。グロテスクな残酷描写にくるまれながらも、本作が正統的なSFの精神を持っていることが強く感じられたシーンでした。
どんな生物でも、考えることは同じ。
生きるということはなんだろう。
そんなことを考えさせる、とてもよい映画だったと思います。
25/2015
#694
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