セッション
期待を胸に入学した新人ドラマーに、その人格ごと否定するかのような猛烈なシゴキを加える鬼教授。音楽版『フルメタル・ジャケット』の登場である。
果たしてこのドラマの着地点はどこなのだろう。
ドラマーはつぶされるのか、認められるのか。
二人の間に育まれるのは憎悪なのか、師弟愛なのか。
二転三転。最後の最後まで読めない二人の関係性がスリリングでとても素晴らしい。
結末は、人によっては中途半端に感じるものかもしれない。
そこには落ち着きの良い、はっきりとした関係性は存在しないからだ。
二人の間には当然のように憎悪があるだろうが、しかし二人は憎み合ってはいない。それは二人とも、同じものに仕えているからだ。
あのような状態であっても、倒れそうになったシンバルをそっと支える鬼教授。人間性を超えたところで表出する、彼の真摯な気持ちに感動しました。
29/2015
#698
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