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2015/04/25

ワイルド・スピード SKY MISSION

F7_2 まさに横綱相撲である。

冒頭から描かれるレギュラー陣の日常。前作からの2年間。みんなはどんな風に過ごしていたのだろうか。そんな空白を埋めていく感覚で、観客はすでに満足である。このような楽しみ方は、成功したシリーズ映画のみからしか得られない贅沢である。

今回も前作以上に破天荒なアクションシーンが続くけれども、それでもこの映画が現実感を失わないのは、ここまで丹念に育てたキャラクターの人生がそこにあるからである。とくに今作は、ヴィン・ディーゼル扮するドミニクの自らの『家族』を愛する姿勢が映画に一本の筋を通している。サブキャラクターの活躍をあえて抑えてドミニクにフォーカスを絞ったシナリオは、シリーズの最後を飾るに相応しいものであった。

遠い遠い、シリーズ1作目での出会いのように、車窓越しに見つめ合うヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカー。ここまでシリーズを引っ張ってきた二人の絆は強いけれども、それでも両者の進む道が分かれていくエンディングが秀逸。絆があっても別れはくるけれども、別れたからといって絆は途切れはしない。それがこの映画が描いた人生である。

全世界で10億ドルを超える大ヒットとなれば、ユニバーサルがこのまま終わらせてくれるとは思えない。いつの日にかまたドミニクと出会う日はやってくるだろう。それでも『ワイルド・スピード』シリーズはここで終わりです。回を重ねるごとに成長し、よい映画になり続けてきた稀有なシリーズ。進む道はどこまでも一本道ではありません。世界一幸せなシリーズ映画も、いつかは必ず終わるのです。しかしそれを悲しむことはない。そうこの映画は言っています。

22/2015

#691

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 【ネタバレ注意】  ワイルド・スピードシリーズがもっとも受けている国はどこだろうか。  世界でヒットする映画はたくさんあるが、そのヒットの仕方は様々だ。全世界で12億7422万ドルもの興行収入を叩き出した『アナと雪の女王』がその50%以上を北米と日本だけで稼ぐ一方、『アナと雪の女王』を凌ぐ15億1859万ドルの大ヒットとなった『アベンジャーズ』の日本での成績は4526万ドルにしかな...... [続きを読む]

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