ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密
娯楽映画の続編というのは、どうしても拡大再生産になってしまう傾向にある。
1作目の面白さは、主人公ラリーと博物館の展示品たちとのナンセンスなやり取りと、そこから生まれる意外な友情だったのは間違いがない。しかし2作目では登場キャラクターを増加させたのが完全に裏目に出た。水増しされた登場キャラクターに埋もれた1作目の主要キャラクターの影が薄くなってしまった結果、単なるドタバタアクション映画となってしまった2作目からは、1作目の良さが見る影もなく失われてしまったのであった。
そして本作が3作目である。一応イギリスの大英博物館に出向くというメインストーリーはあるものの、2作目が陥った罠に再び陥ることなく、今回は徹底して1作目の登場キャラクターの活躍が描かれる。これこそがファンが望んだ続編の姿ではないだろうか。意外性や驚きは皆無だけれども、そこにあるのはあのほのぼのとした温かさである。
シリーズ完結編というよりも、これはカーテンコールとして捉えたい一本。2作目でガッカリしながらも3作目に足を運んだファンへの感謝の気持ちであり、そして別れの挨拶である。
20/2015
#689
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