チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密
コスプレ変人系にヒットが続けど、なぜか普通の実写映画では興行的に振るわない。
それが近年のジョニー・デップである。
本作は両路線のハイブリッドである。変人ではあるけれども口ひげだけでコスプレは無し。さて吉と出るか、凶と出るか。
結果は明らかに凶である。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』にせよ『アリス・イン・ワンダーランド』にせよ、変人デップは実は主人公ではない。主人公はもっとまともな人間が務めており、それゆえデップは突き抜けた変人に専念でき、それがよい結果につながっていたのだと思う。
本作のチャーリー・モルデカイは完全に主人公である。モルデカイのモノローグで物語が進行していくことからもそれは明らかである。それゆえデップは変人に徹することはできない。よってその変人っぷりも中途半端だ。基本は下品な下ネタ中心であるけれど、無条件で笑えるような体を張った笑いがあるわけではなく、クスクスと笑いがこみあげてくるようなウイットに富んだセリフのやり取りがあるわけではない。豪華スターの競演がなんとももったいない企画倒れな作品である。
スターのオーラに頼ることなく、役になりきることができる俳優ジョニー・デップ。
彼がもっとよい作品に恵まれますように。
09/2015
#677
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