きっと、星のせいじゃない。
それぞれ難病を患った二人のティーンエイジャーの短い恋の物語。
と書くと、まるで日本のコミックか携帯小説が原作の映画とでもいった感じですが、そこにはありがちな自己憐憫も悲壮感もありません。彼らはあくまでも自己の状況を客観的に捉え、それを自虐すれすれのユーモアで表現しています。ゆえにテーマの割にとてもカラッとした手触りの映画であり、カラッとしているゆえに、また悲しい映画でもあります。
一部未消化なエピソードもありますが、大方の意表をつく展開とも相まって、最後まで観客の気をそらすことのない映画だったと思います。そこに描かれる親子や友達たち。ささやかな喜びを大切に生きていく彼らの姿が、とても印象的な映画でした。
基本は若者向けの映画ですが、死にゆく定めの全ての人たちが共感できる内容だったと思います。それは過酷な運命をセンチメンタルに描くのではなく、感傷の先にある何かをしっかりと捉えることができていたからなのでしょう。
11/2015
#679
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