ビッグ・アイズ
『ゴースト・ライター』というものは、それほど悪いことだとは思わない。
それは著作物に別の付加価値を付けるために行われるものだけれども、そもそも著作物は商業的に利用されるものだし、ビジネスとしてそういう選択肢は『あり』だと思うのです。ただしそれは、あくまでも原著作者の同意があっての話です。
この映画の場合、妻は夫の提案に『同意』してはいるのだと思います。ただしそれは1950年代という、まだまだ女性の社会進出を認めない風潮が強かった時代になされたものであるというところが大きなポイントなのだと思います。それは『同意』というよりも、世間がそれ以外の選択を許そうとしないかのような、そんな強迫感の中で行われた限りなく『強制』に近いものだったのかもしれません。
ティム・バートン監督は持ち前のファンタジックな画風をほぼ封印。堅実なドラマに仕上げています。クリストフ・ヴァルツ演じる情けない夫が秀逸です。
06/2015
#674
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