まほろ駅前狂騒曲
多田便利軒を舞台としたこのシリーズで個人的に気に入っているところは、瑛太と松田龍平の何とも言えない距離感である。
同じ空間で過ごしつつも、なにを話すでもなく沈黙が垂れ込める。その静けさはどことなく居心地がいいような、どことなく気詰まりなような。そんな二人の醸し出すユーモラスな雰囲気は本作でも健在であり、そのあたりは期待を裏切らない。もはや定番となりつつある安定感である。
しかしそんな二人の物語の中に、本作のような銃撃戦や流血騒ぎといった派手なシーンが必要なのかどうか。二人とその周辺の人間関係の中に起こる、もっと小さなエピソードを積み重ねる映画でよかったのではないか。二人のマッチングが良いだけに、映画全体のすわりの悪さがどうにも気になってしまう。
まぁ原作ものなので、映画だけの責任とは言えませんが、ちょっとそのあたりが残念でした。
65/2014
#653
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