ふしぎな岬の物語
吉永小百合という人は、演技とか役作りとかいう枠を超えた、もはや『吉永小百合』というジャンルなんだと思います。
そこに表現される女性像。それはもうリアリティも時代性も一切関係が無い、ある意味ファンタジーなのでしょう。主要な登場人物の人間関係が今一つしっくりこないままどんどん進んでしまう、なんとなくぎこちない運びの映画ですが、そんなことを気にしていてもしょうがない、そう思わせるほど圧倒的な存在感を放ち続けます。
確かに面白味はないかもしれません。多分彼女には悪女役はできないでしょう。いつでもどこでも優等生ではつまらないともいえます。でもその強力な『正』の雰囲気、こんなにポジティブな雰囲気の女優というのはそうそういないものです。
助演女優は久しぶりに映画登場の竹内結子。こちらはあくまでも地に足がついた、現代の女性を演じています。整っているのに冷たくならず、ふとした感情の動きを相変わらず器用に表現していました。とりあえず新旧女優の演技を楽しむだけでもよいといえる映画なのだと思います。
61/2014
#649
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