猿の惑星:新世紀(ライジング)
前作に引き続き、品質はとても高い。
CG技術の粋をつくした猿たちの演技が素晴らしいの一言。今作では猿たちの社会が描かれるシーンが多いのだけれども、人間が出ていないことなど忘れてしまうほどの見事なドラマとなっている。
SF映画としても、とても真面目で重厚な仕上がりである。前作が『革命』なら今作は『発展』。人間社会と猿たちの社会を合わせ鏡のように描くことで、猿たちの進化と、そして堕落をしっかりと描いている。猿たちの進化の行きつく先が人間と同様に『仲間を殺す』ことだというところも実に皮肉であり、このあたりも正統派SFの色合いを強く感じる。
猿たちが抑圧を打ち破る過程を描いた前作と比べると、その暗い行く末を示唆する本作はやや重苦しく盛り上がりに欠ける面はある。しかしそれでも『猿の惑星』の名に恥じない、凡百のSF映画とは一線を画した素晴らしい作品です。
56/2014
#643
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