MONSTERZ モンスターズ
わざわざ韓国から脚本を買い付けてくるだけあって、物語の基本設定はなかなか面白い。
ただ、どうも実力派二大若手俳優をキャスティングした段階で、安心してしまったような気がしてならない。確かに二人に重厚なセリフを口にさせれば迫力も重みもある。が、それがそもそものキャラクターの重みにつながらない。セリフが重ければ重いだけ、キャラクター設定の薄さ、軽さが際立ってしまったようです。
魅力の感じられないキャラクター。共感や理解のしにくいその生き様。このような物語に入って行きにくい要素ばかりが目立ってしまったのは、やはりキャラクターの生涯を細かなエピソードで補っていけなかったシナリオの不味さなのでしょうか。この手の超能力者ものは「異形な者の哀しみ」を描けてこそ物語が光を放つのだと思います。古くは『キャリー』にしろ、最近では『X-MEN』にしろ、みんなそのあたりをしっかり押さえているのがわかると思います。
それでもアクション場面や超能力者同士の戦いの物語自体に面白さがあれば映画としては充分成り立ったと思うのですが、そのあたりに工夫が足りなかったのも残念です。二人の戦いも「操って追い詰める→体が丈夫なのでなんとか乗り切る」を繰り返すばかりで、これではどうにもなりません。
35/2014
#622
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