キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
過去からやってきた男、キャプテン・アメリカ。
本作でも当時の因縁を伏線に、上手くストーリーがつくられている。自警団的なアメコミ・ヒーローとは違って、キャプテン・アメリカは基本が軍人であり、正体も別に隠していない。そのあたりの独自性による面白さも、前作に続いて健在だ。
最近のアベンジャーズ関連作品に顕著な特徴はキャラクターの魅力をいかした映画創りだと思うのだけれど、本作でもクリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソンをはじめ、主要キャラクターたちの描かれ方がとてもよかった。俳優が本来持っている魅力と、その役柄であるキャラクターの魅力が、どちらが優先するわけでもなくうまくかみ合っているところが素晴らしい。
特に主演の二人が出色の出来。心を許しているようないないような。近づこうとしているような距離を置こうとしているような。直接的な描写こそないものの、ある意味男女関係の機微とも取れるような微妙なやりとりが実に印象的だった。
ストーリー自体は特にひねったものではないだろう。例えばウィンター・ソルジャーの正体だって冷静になって考えてみれば彼しかいないわけだけれども、観ている間はそんなことが気にならないほどストーリーに引き込まれる、それはやはりそこに描かれるキャラクターと、そのキャラクターが演じるドラマの魅力ゆえなのだと思う。
この人たちの物語の続きをもっと観たいと感じさせるもの。それがマーベルのアベンジャーズ関連作品の圧倒的な強さの秘密なのではないだろうか。将来的に優れたキャラクターが増えすぎて、収拾がつかなくなってしまうことだけが唯一の不安点だろうか。
25/2014
#609
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