ニューヨーク 冬物語
100年にわたる数奇な運命を縦軸に。
決して人目には触れない、光と闇の戦いを横軸に。
『ベンジャミン・バトン』+『コンスタンティン』とでもいうような、まったく異なる要素が絡み合った、予測不可能な物語は魅力的です。美しい新鋭ジェシカ・ブラウン・フィンドレイと、彼女をがっちりサポートするラッセル・クロウをはじめとするベテラン勢のキャスティングもとてもよい。チラリと出演する、悪の帝王役のウィル・スミスもさすがの存在感です。
コリン・ファレルを中心とした100年にわたる物語はとても感動的なのですが、それと比較すると映画のもうひとつの軸である光と闇の戦いはやや弱いかもしれません。二つは対等な要素ではなく、あくまでもメインは100年の物語の方にあると考えるべきかもしれません。
また、なぜ主人公が100年もの時間を費やしてまで彼女を救うこととなったのか、それについての明確な理由付けが無かったのも、全体の印象を弱いものにしています。もちろん、神の配剤は人々の理解が及ぶ性質のものではないことはわかります。それでも、なにかもう一つ洒落た伏線があってもよかったような気がします。
キャストが豪華な割には、ほとんど目立つことなく興行が終わってしまいそうですが、ファンタジー好きな方には楽しめる映画なのではないでしょうか。ラッセル・クロウがウィル・スミスにやり込められるシーンだけでも、もとが取れますよ(笑)
31/2014
#617
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