LIFE!
内向的な主人公が、人生の逆境において初めて外の世界に目を向ける。
その様々な出会いを壮大なスケールで描いた本作は、かなりよい出来だ。個性的な登場人物、意表を突く展開、思いもよらないスペクタクルシーン。ちゃんと工夫がされていて好感が持てるし、映像もとても美しい。
でも、最後の一押しが足りませんでした。やはりこういう主人公の成長映画では、最後に感情のピークがほしいです。内向的な主人公であるならなおさら、最後に心の内をさらけ出すような、固い殻が破られるかのような、そんなシーンがあったらと思うのです。
主演のベン・スティラーは喜劇俳優ですが、本作では徹底的に「笑い」を封印し、クールで知的な主人公を演じています。それはいいと思うのです。自らの違った一面を追求したいという気持ちもよくわかります。ただ結果として、「笑い」の封印が「感情」の封印につながってしまったようで、ちょっと残念です。彼の映画でいえば、どたばた喜劇だった「ナイトミュージアム」の方が、エモーショナルな感動があったような気がします。
とてもよくできていたけれども、結局は想定の範囲内と感じさせられたのは、もう少しできたはずだと物足りない気持ちになったのは、どうもそのあたりに理由があったようです。
19/2014
#601
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