ロボコップ(2014)
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズもそうだけれど、最近のソニーのリメイクものには製作意図がよくわからないものが多い。
本作もそうだ、ヴァンホーヴェン監督の持ち味が生かされた毒っ気たっぷりのB級アクション。それを他人が、まるでアクション超大作のようにリメイクしてどうしようというのか。観たい人がいるとは思えないような企画がどうして通るのか。ネタ切れはしかたないにしても、これはひどい。
しかしその一方で、映画としては至極真面目に作られている。腐敗した警察、倫理観の欠如した企業。アクションよりも物語の背景となる社会の歪みに重点を置いて、オリジナルとは全く異なるシリアスな映画となっている。
しかし残念ながら今は1980年代ではない。当時ヴァンホーヴェンが笑い飛ばしていた醜い企業の有様。この映画でもそれは再現されているが、21世紀の現在ではニュースを見ればもっと醜いものがあふれている。この程度の描写ではもはや風刺にならないほど、今の世の中は汚くなってしまっているのだ。
笑いがない分だけ物足りなさが残ってしまったのは、そのあたりに大きな理由があるように感じた映画でした。
20/2014
#602
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