利休にたずねよ
利休と秀吉の関係。そして、利休の生涯を決定づけた過去のある出来事。
原作小説はこの二つの要素を組み合わせながら物語を創り上げていた。原作をかなり忠実に映画化した本作もその点に変わりはないけれども、原作よりもやや『秀吉』を少なめ、『過去』を多めの配分となっている。
早い話がラブ・ストーリーに重点を置いたということだけれども、それは映画としてはうなずける選択だし、中谷美紀の鬼気迫る演技もあり、それは成功していたと思う。ただその反面、秀吉と利休の関係性が浅い描写となってしまったのも事実。映画では単に秀吉が権力を誇示するためだけに利休に当たっているようにしか見えず。秀吉の、言ってみれば片思いとでもいうべき利休への愛情が描けていなかったのは残念なところ。
一長一短あるけれども、とりあえず映画としては悪くない出来。原作が好きだった人はぜひ観てみましょう。
98/2013
#578
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