42~世界を変えた男~
最高のプレイヤーであると同時に、最高の紳士でなければならない。
主人公が選んだその境遇は、球団GMの庇護があるとはいえあまりに過酷だ。その様を刻々と描き出すこの映画は、観ていて本当につらくなる。たった70年ほど前のアメリカが(そして世界が)このようなところであったというのはとても恐ろしい。
そして、彼と彼を憎むアメリカの人々に救いをもたらすもの。それは『野球』だ。
アメリカ人が共有する夢であり、最も美しいもの。アメリカ人の最も醜い部分と最も美しい部分の戦いは、幸いなことに美しい部分が勝利した。その勝利は単なる始めの一歩であり、いまでもその戦いは続いているのかもしれないけれど。
野球を題材としたアメリカ映画は、どの映画も野球への愛に満ちあふれている。そして愛のある映画に駄作はない。重苦しい描写が続くだけにより一層、最後に皆を一つにする野球の素晴らしさが印象に残る傑作です。
87/2013
#566
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