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2013/07/25

SHORT PEACE

Sp 『世界が注目するトップクリエイターたちの”奇跡の饗宴”』
このコピーは嘘じゃないのだと思う。オムニバス4本。どれもそのグラフィックは作家性が高く、内容も面白くて見応えがある。

だけれども、オムニバス4本で68分という上映時間をどう考えたらいいのだろう。もちろん、劇場映画の上映時間には決まりがあるわけじゃない。でも、これ以上付け足すところがなくてこの時間になったのではないことは、観ているとなんとなくわかる。もっと付け足すべきところ、ふくらませるべきところがあるような、そんな気がしてならなかった。

映画の上映時間を切りつめるのは、端的に言えば予算の問題なのではないだろうか。120分の映画は、60分の映画の二倍の予算が必要になるはずだ。この映画の予算は、もしかしたら120分の映画を創るには足りなかったのかもしれない。そして予算が集まらないのは、マーケットとして魅力的ではないから。つまり、こんなにアニメが流行っているように見える日本でも、大友克洋監督らの商品価値は決して高くはないのだ。事実、大友監督の劇場用アニメ映画は、この10年間創られていない。

現在の映画興行ランキングを見ると、『風立ちぬ』を筆頭に、ポケモン、アンパンマンと日本のアニメが目白押しだ。それらの作り手を『上流』だとすれば、本作の『トップクリエイターたち』はもはや『上流』ではないのだ。アニメに疎いわたしでも名前を知っている大友監督のような有名人でさえ、商業的にはもはや『中流』以下。それほど『上流』の層は薄く、『中流』以下との格差は大きいのだ。

これはアニメだけではないけれども、どんなに流行っているジャンルであっても、商業的に成功できるのは、本当に極々一部でしかないということ。そんなことを強く実感した映画でした。

58/2013

#536

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