モンスターズ・ユニバーシティ
初めて挫折を経験する若者の物語。でもその描かれ方は、アニメでありながらも苦いものがあります。
挫折はいつも乗り越えられるのか。いや、乗り越えられない挫折もあるのです。そんな時は、ちょっと遠回りでもよけて通らなければならないのです。挫折は一瞬だけれども、成功にはとても長い道のりがある。この映画のそんなメッセージは、大人にこそ強く響くものかもしれません。
大人でも子どもでもない、大学生という存在。そこにある夢と自負と、そして挫折と。かけがえのない仲間たち。定番のドタバタアクションは控えめに、いつになく充実した、情感あふれるモンスターたちのドラマ。見事に描きわけられたそのキャラクターは、誰もが生き生きとした命を宿している。
アニメ映画から、アニメで創られた映画へ。ピクサーのアニメは、いよいよアニメという枠を超えて、普遍的な映画への道を進み始めたような気がします。隅々まで気配りが行き届いた、恐ろしいほどの高品質。アニメという見た目だけで敬遠してしまうのであれば、それはとてももったいないことです。
56/2013
#534
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コメント
こんばんは。
こちらも観られていましたか。(^^)
大学と言うのは学生時代の中でもかなり特殊な生活でしたよね。
モンスターの世界でも共感できるのはそういう経験があったからこそということですね。日本のサークル、クラブと外国のそれとはかなり違うようですが、まだ若いころに「アニマル・ハウス」を鑑賞してこちらも懐かしく思い出してしまいました。
アニメというだけで敬遠するのは、私ももったいない事だと思います。
特にピクサー作品は!
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきました。
投稿: 白くじら | 2013/08/18 01:44
この前観た『風立ちぬ』もそうでしたが、ピクサーもジブリも、どんどん一般映画の領域を意識し始めているなぁと感じました。
素晴らしい映画が増えていくのは、大歓迎です。
投稿: starless | 2013/08/18 15:02