フッテージ
「スランプに陥ったアルコール依存の作家の周辺で、奇怪な出来事が起こる」
こういう筋書きをきくと、映画を見慣れた人は「ははぁ、きっと『起こってない』んだろうな」と思うでしょう。
この映画は、この『起こってる』『起こってない』の引っ張り方がなかなか上手で、斜に構えて予想しつつも「もしかして」と緊張しながら楽しむことができました。
怪談話としての因果の付け方がとてもよく、映画全体に禍々しい雰囲気が漂っています。画面に現れる直接的な残酷シーンはほとんどないのですが、8ミリフィルムに映る情景の陰惨さのせいか、非常に重苦しい空気が全編を覆っています。効果音やBGMもイヤな空気を盛り上げています。
とにかく不吉な感じが最後まで途切れることなく、さらには後味も非常に悪いです。ゴア描写に頼ることのないホラー映画として、上出来の部類に入る作品だと思います。
38/2013
#516
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