ザ・マスター
フィリップ・シーモア・ホフマンとエイミー・アダムズつながりで、『ダウト ~あるカトリック学校で~』を思い出したけれど、内容もちょうどあんな感じだった。
強烈な個性の持ち主同士のぶつかり合い。それが迫真の演技で克明に描かれるのだけれども、ストーリー的にはあまり面白くない。ドラマ性は希薄で、引きつけられるような物語がない。
『ダウト』ではメリル・ストリープが出ていたけれども、本作のホアキン・フェニックスも圧巻だ。アルコール中毒の復員兵。観ていて怖くなるくらい普通じゃない。対するホフマンは相変わらずのいかがわしさ。『ダウト』では両雄の間でひたすらおろおろしていたアダムズも、本作ではしっかりと渡り合う。彼女の存在感がしっかりと増しているところがよい。
あえてテーマを求めるとすれば、それは二人の男の友情の物語といったところなのだろうか。
友達だけを、最後まで従えることができなかったのか。それとも、従えられなかったからこそ、友達でいられたのか。
感動を覚えるというよりは、ただただ見守るのみ。そんな映画です。
23/2013
#501
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