世界にひとつのプレイブック
誰の責任でもなく、誰が悪いのでもない。
それでも人は、傷つき、壊れる。
誰もが壊れたくないし、壊れた自分を認めたくはない。
それでも周囲との関わりの中で、日々ぶつかり、また傷つき、また欠ける。
この映画の二人の様子を見る観客は、いらだちを覚えるかもしれない。
なぜそんなことがわからないのか。なぜもっと上手にできないのか。
描かれる人々が善良であるからこそなおさら、そのフラストレーションは募っていく。
でもそのいらだちは、二人こそが最も強く感じているいらだち。わかっていても、どうにもできない。
そんないらだち。そんなあきらめ。それらがずっと映画を覆っているからこそ。
実は気がついていたこと。報われてこなかった想い。ずっと見守ってきた家族の願い。
誰もいない夜の街角で、全てが一点に収束するそのラストシーンで。彼らとともに観客もまた、癒されていくのを実感することができるのだろう。
『ハング・オーバー』のブラッドリー・クーパーと『ハンガー・ゲーム』のジェニファー・ローレンスが繊細な役柄を熱演。特にジェニファー・ローレンスは、この映画をきっかけに、さらに多くの人々に愛されるようになるに違いない。
今後も『ハンガー・ゲーム』が代表作ではかわいそうだ。今年は大きなチャンス。よいニュースがきけますように。
16/2013
#494
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