人生の特等席
主演俳優の持ち味をそのまんま素朴に出しただけという感じが、なんだか高倉健の『あなたへ』を思い出させます。
でも、『あなた』へと違ってこっちは物語がちゃんと練られています。予定調和的ではありますが、オリジナルタイトルに引っかけたオチがつくところまで、起承転結がしっかりとつけられています。
またこの映画は、一人旅ではなく二人旅だというところに暖かみを感じさせます。クリント・イーストウッドだけでなく、娘役のエイミー・アダムスもとてもよいのです。
また物語の背景が『野球』だというところも、この映画の大きな魅力でしょう。
アメリカの人は、ほんとうに野球が好きですよね。野球を扱ったアメリカ映画は、なんだかすごくエモーショナルで、だから面白いものも多いような気がします。
『感動作』を期待しすぎると外してしまうかもしれませんが、笑いあり、涙あり、そこそこ、しっかり楽しませてくれる映画です。いつも通りのクリント・イーストウッドでなんの意外性もありませんが、たまには観たくなりますよね。あの苦虫を噛みつぶしたようなしかめっ面を。
76/2012
#472
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