人生はビギナーズ
何かが欠けてしまった時。もう、二度と元には戻らないと感じた時。
そんなときに『喪失感』は産まれるのでしょう。
この映画の中でも、喪失感を埋めようとしたり、埋めてあげようとしたり、人は様々な努力をします。
でもきっと、欠けたものは二度と戻らないし、またその空白は、決して埋まらないのでしょう。
でもきっと、それでもいいのでしょう。
人は欠けていてもいいのです。隙間があってもいいのです。そんないびつな形こそが、その人のここまでたどってきた道筋の結果であり、そして代償であるのでしょう。
完全でないことを悔やむのではなく、もっと欠けてしまうことを怖れるのではなく。
いまある形のまま、行くしかないのでしょう。
少しずつ欠けていきながら、いつも前とは違った新しい形で。
だからいつもいつも、人は『ビギナーズ』なのでしょう。
63/2012
#459
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