メリダとおそろしの森
映画の中では意外と描かれることの少ない、母と娘の物語。
それは、父と息子よりも遙かに複雑だ。どんなに幼くても女性は女性だし、たとえ親子であっても女性同士は女性同士なのだから。
家族の物語であるから当然父親や息子たちも登場するけれども、彼らはあくまでも添え物。『家族』を表現するのに必要な記号に過ぎない。主役はあくまでもメリダと母親。近いゆえの憎悪と愛情、煩わしさと愛おしさ、葛藤と成長、親離れと子離れ。それらがおとぎ話風のストーリーの中で描かれる。
いきいきとして躍動感あふれる自然描写がとても素晴らしい。『ありのままでいること』の大切さを訴える物語とぴったりとマッチしている。ポスターで見ると今ひとつよさの感じられないメリダのデザインも、動くと全く印象が異なる。さすがは映画、さすがピクサー。
従来のピクサー映画と比べると、やや印象が薄い(というより、ただのディズニー映画風)けれどもその品質は相変わらずのハイレベル。
日本では『おおかみこども』や『ポケモン』といった日本アニメに飲み込まれてやや撃沈気味でしたが、もっとみんなに観てほしい映画です。
48/2012
#444
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