ダークナイト ライジング
善でもなく悪でもなく。自らのモラルとともに闇に消えたバットマン。
物語はバットマンに、次なるどんな運命を与えたのか。
それは物語の冒頭への回帰。
悪との戦いではなく、自分との戦い。自らを蝕む恐怖との戦いだ。
人はなぜ落ちるのか。落ちてもなお、生きるのか。
深い縦穴の底から、再びブルースは這い上がる。
心の奥にあるのは、亡き父の残した言葉。
ブルースの。
アルフレッドの。
ゴードンの。
フォックスの。
そしてミランダも。ベインでさえも。
涙を流しながら人は生きていく。
それぞれの運命は、なんて皮肉にからみ合うのだろう。
ただ幸せになること。それはなんて難しいのだろう。
様々な思いが交錯する。満たされる思いもあれば、叶わぬ思いもある。
そしてついに、物語は終わる。
レギュラー陣の演技も盤石。
キャット・ウーマンとロビン。重苦しい物語にささやかな『明るさ』と『希望』を持ち込んだ二人の新顔の起用も大正解。
重厚でありながら、2時間30分を超える長さを一切感じさせないテンポのよさ。
前作のタイトルも内容を完璧に表していたけれども、本作のタイトルも完璧。
限りなく100点に近い、というより100点なのでしょう。
『伝説が、壮絶に、終わる。』
映画の内容に、こんなにぴったりなコピーも珍しい。
50/2012
#446
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