外事警察 その男に騙されるな
『公安の魔物』などと称している割りには、ちょっとおとなしい。
「薬漬けにしろ」だの「死んでもかまわん」だのセリフは威勢がいいけれども、それが実行に移されるわけでもなく(少なくても描写はない)、どうにも『悪』が足りない。
レイティングの問題もあるのかもしれないけれども、このお行儀の良さというか上品さというか。やはりNHK出身のドラマの限界なのでしょうか。
それでもさまざまな策略を張り巡らして敵も味方も操ろうとするのですが、その詰めが甘いのもいただけない。一番の大技である『娘』を使った罠にしても、結局のところはものの見事に外している。だから最後の爆弾処理が、一か八かになってしまうのだ。
罠にかける魅力。行動を読み切る魅力。本来この映画が含んでいなければいけない魅力がどうにも乏しいのが、この映画の大きな欠陥です。
この程度で『魔物』と名乗るのは、魔物に失礼な話です。
41/2012
#437
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- マグニフィセント・セブン(2017.02.18)
- ザ・コンサルタント(2017.01.28)
- 本能寺ホテル(2017.01.23)
- アンダーワールド ブラッド・ウォーズ(2017.01.09)
- Year 2016(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント