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2012/05/08

ジョン・カーター

Jc 全然、悪い映画じゃないのですが、なんとも残念な結果となりました。

100年くらい前(!)のSF小説が原作なので、やや物語が古くさいのは否めません。でも映画としてのまとまりはよく、丁寧に作り込まれています。相変わらずディズニーに手抜きはありません。『ウォーリー』の監督の実写デビュー作ということですが、なるほどとうなずける出来だと思います。
残念なことといえば、火星の荒野が舞台のため色味が乏しいこと、プリンセスがアマゾネスに見えてしまうこと。せいぜいそれくらいなのではないでしょうか。

しかし、品質が結果に結びつく保証がまったくないのがビジネスのおそろしいところです。この映画は、ギネス級(過去最大級)の赤字映画となってしまったようです。売れない映画がつまらないわけではないのですが、映画は興行ですから、儲からなければだめなのです。失敗すれば、次はありません。この結果をうけて、ひょっとしたらディズニーではいくつかの首が飛んでいるかもしれません。

まぁ、お金かけすぎですよね。その予算、2億5千万ドルとか。
トランスフォーマー3が2億ドル。ハリー・ポッターの最終作が1億3千万ドル。インターネット情報なのでどこまで正しいデータかわかりませんが、人気シリーズでもない、いきなりの新作で2億5千万ドルはかけすぎでしょう。逆にいえば、人気シリーズの盤石の続編でさえも、意外と予算は絞り込んでいるのですよね。

映画の世界で名声を築くには、よい映画をつくるだけではなくて、予算マネージメントにも長けていなければならない。
芸術とビジネスという相反する要素を合わせ持つところが、映画の問題点であるとともに、面白さでもあるのだと思います。

30/100

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