スーパー・チューズデー ~正義を売った日~
この手の政治ドラマの場合、庶民である観客にとっては、どちらが勝とうが本質的には『人ごと』なのだ。
お互いに汚い手を使い、汚い手を使われる。裏切るし裏切られる。局面を見ればそれなりにスリリングなドラマなのだけれども、所詮は『同じ穴のムジナ』。観客にとってはどちらが正義というわけではないし、どちらを応援したくなるわけでもない。善と悪との戦いではないからだ。
では、そんな勝負に観客を引き込むにはどうすればいいのだろう。
一つはキャラクター造形に力を入れるという方法があるだろう。観客がどちらかを(この映画であればジョージ・クルーニー側を)応援したくなるような、魅力的なキャラクターを創り上げるのだ。
または、息つく暇もなく、誰もの意表をつくような、スリリングな展開のストーリーを創り上げるのもいいだろう。物語自体の魅力で観客を引きつけるのだ。
この映画は、映像もシナリオもきっちりとまとまっているし、出演者の演技もよい。それでも今ひとつ盛り上がりに欠けるのは、そのあたりが不足しているのではないでしょうか。
26/100
#422
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- マグニフィセント・セブン(2017.02.18)
- ザ・コンサルタント(2017.01.28)
- 本能寺ホテル(2017.01.23)
- アンダーワールド ブラッド・ウォーズ(2017.01.09)
- Year 2016(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント