マリリン 7日間の恋
マリリンは、最後まで真意を明かさない。
マリリンが助監督コリンに与えたものは、単なる気まぐれであり、虚構であり、幻だったかもしれない。この映画はそれを否定しない。
しかし一方でこの映画は、マリリンが与えたものの価値を認めている。
真実や実体がともなわない夢まぼろしであっても、その時そこにあった喜びや愛は本物だから。その時にコリンが感じたものは、その一瞬、本当にそこに存在したのだから。
この映画のマリリンは、彼女が生きる、『映画』そのもの。
「映画は必ず終わるから価値がない」なんて。そんな事は誰も思わない。
マリリンがコリンに与えたものも、それと同じだ。その瞬間の輝きは、コリンにとっては永遠に真実なのだから。
アカデミー賞はノミネート止まりだったけれども、そんなことを恥じる必要のない完成度。
『ヒューゴ』と同じ『映画賛歌』をテーマとしながらも、こちらは一つのラヴストーリーとしても十分に楽しめる内容でした。
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