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2011/12/09

アントキノイノチ

AntRiding On The Wind

この映画で一番印象的なシーン、感動的なシーンといえば、やっぱり終盤の海辺のシーンではないでしょうか。そしてこのシーンにおいて、これまでの陰鬱で曲がりくねった物語は解放され、感情はピークを迎え、観客はカタルシスを感じたのです。

映画をどこで終わらせるかは、簡単なようで実は難しい問題なのかもしれません。
『安易なハッピーエンド』ではつまらないと、『ひとひねり』を付け加えたくなったのかもしれません(読んではいませんが原作がそもそもそうだったのかもしれませんが…)。
でも、あの海辺のシーンで終わったとしても、それが『安易なハッピーエンド』だったとは思えません。あれを観て「二人は末永く幸せに暮らしました」と思った観客はいませんよね。

あれは終わりではなくて始まりです。たくさんつまずいて、たくさん回り道をして。二人はやっとスタート地点に立ったのです。そんな二人のひとときの幸せを祝福する気持ちで映画が終わること。一番印象的で、一番感情的ピークが高まったシーンでスパッと終わること。一番シンプルで一番簡単な終わり方。それではなぜだめだったのでしょう。

登場人物を一人死なせてまで付け加えた最後のパート。そこで付け加えられたこと。その中で物語が語るもの。そこから観客が受けたもの。

失ったものと比べると、それはあまりに少ない。

107/100

#387

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