三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
Fire In The Sky
『デス・レース』の時に確立した(?)『ポールW・S・アンダーソン理論』。
本作は原作ものではあるけれど、あまりに頻繁に映画化され知り尽くされている『三銃士』の、何度目かわからない映画化である。そして、『ポールW・S・アンダーソン理論』に従えば、だれも原作に忠実であること、原作を再現することなどを期待しない(アンダーソン監督がそれらを期待されない)本作は、『当たり』であるはず。
最初予告編を観たときは、周囲の悪役の顔ぶれと比べて、ダルタニアンと三銃士が地味であるような気がしたのだけれども、いざ始まってみるとなかなかどうして。
イライラするくらい猪突猛進なダルタニアンと、さっぱりした大人の男の魅力を振りまく三銃士。この組み合わせが悪くない。全体に漂う欧州的なユーモア感覚と、破天荒なアクションの組み合わせもよい。
一言でいえば、とても気持ちのよいアクション映画なのだ。
アクションは過激ではあっても殺伐としたところはないし、敵も味方も極端にイヤな奴がいない。複雑な人間ドラマはないけれども、それなりに友情やら愛情やら、心温まるものも描かれている。
やっぱり『当たり』でしたね。
最近こういうストレートな映画って、あまり見かけなくなった気がします。
だからたまに見かけると、「こういうの好きだったなぁ」となんだか胸が熱くなります。
アメリカでは大コケのようですが、ヨーロッパで巻き返してほしいですね。
アンダーソン監督も、もっと『バイオハザード』以外の仕事が自由にできますように。
98/100
#378
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- マグニフィセント・セブン(2017.02.18)
- ザ・コンサルタント(2017.01.28)
- 本能寺ホテル(2017.01.23)
- アンダーワールド ブラッド・ウォーズ(2017.01.09)
- Year 2016(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント