ラビット・ホール
Parallels
悲しいことがあったとき。
誰もが同じように悲しく感じるのだけれども、実はその『悲しい』は同じではない。
その現れ方は、当然のことながら同じにはならない。
だからこの映画のように、違う部分がこすれあい、軋んだり、引っかかったり、壊れたりしてしまう。同じように悲しんでいるのに、同じでないところばかりに目を奪われてしまう。
平行世界はラビット・ホールの向こう側だけではない。
同じ世界に住む者同士の心でさえも、決して重なることのない平行世界なのかもしれない。
それでも。
決して交わることのない平行線同士も、限りなく寄り添って、まるで一本の直線のように、同じ方向に進むことができる。
そんなささやかな希望が、この映画のラストシーンから伝わってくるような気がします。
102/100
#382
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