コンテイジョン (IMAX)
Invisible Touch
大物監督がたくさんのスター俳優を集めて創ったのが、なぜか伝染病パニック映画。一見かなりミスマッチな企画に思えるこの映画ですが、さすがはソダーバーグ監督。重厚で見応えのある映画となっています。
ただその映像の充実度に対して、ストーリー性が希薄なのが大きな特徴でしょうか。
同時多発的に世界中で騒動が巻き起こり、各地でスター扮する主役級登場人物が活躍するわけですが、いろいろと伏線らしいものが引かれかけながらも明確ではなく、なんとなく発生して猛威をふるい、なんとなく終息していく。
シナリオ上の仕掛けもなく、ドラマティックさはほとんど感じられないのですが、騒動の顛末をリアルに描くというのが本作の方向性なのかもしれません。
政府側を悪として描くわけでもなく、ブログなどのソーシャルメディア側を英雄として描くわけでもなく。どちらにも良いところと悪いところがあるという描き方も、ドラマ性を削ぎはしますがフェアではあります。そんなフェアさと先ほどのリアルさが組み合わさって、盛り上がりはしませんが非常に理知的な映画という印象を受けます。
面白いかといえばそんなに面白くはありませんが、観ていて退屈はしませんし見応えはあります。
そして『見応え』があるということは、映画としては十分成功しているともいえます。
105/100
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