ミッション:8ミニッツ
Maybe Next Time
『このラスト、映画通ほどダマされる』
なんだか、イヤな感じのコピーです(笑)。
たくさん映画を観ている人を『映画通』というならば、映画通はこの映画の予告編と、この挑戦的なコピーを見て、3つや4つくらいのストーリーを思い浮かべるかもしれません。
映画を観ながら、その中のどのパターンなのか。一回ひねるのか、もう一回ひねるのか。頭をフル回転させながら、あれこれ妄想してしまうかもしれません。
ダマされたのかどうかでいえば、ダマされた人は少なかったのではないでしょうか。きっと思い描いたパターンのうちの、一番素直なタイプだったのではないでしょうか。『パラレルワールド』という概念さえ納得できるならば、たぶん困惑するような複雑な映画ではなかったと思います。
それでも個人的には、大きな驚きがありました。
まさかこの手の映画で、こんな感動的な展開になるとは思いもしなかったからです。
決められたソースコードから逸脱することはできず。
時間はたったの8分間。
それでも最期の時まで、『生き生き』と過ごすこと、過ごそうとすることの大切さ。
劇中、繰り返し容疑者として疑いの目で見てきた乗客たちの、『最後』に見せる笑顔の素晴らしさ。
だからこそ、次の一秒が刻まれたときの、まるで世界が明るくなるような暖かい感覚。
数多くの映画を観ると、どうしても無意識のうちに、その映画が与えてくれる感動や驚きのタイプを『予想』してしまいます。映画を観て人並みに感動したり驚いたりするわけですが、大枠のところで予想通りであることが少なくはないと思います。
そう考えると、この映画。
ダマされはしませんでしたが、あんなところで泣かされるとは大きな驚きでした。
そして驚かされたということは、結局は『ダマされた』ということなのかもしれません。
96/100
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