LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語

One Of These Days

世界中に広がったコンピューターネットワーク。それを使って、まさに現在でしか作り得ない映画が登場。
あのYouTubeがリドリー・スコットをプロデューサーに迎えて、ついに映画参戦です。

この映画を観ると、映画づくりにおける『編集』の重要さがよくわかると思います。雑多なホームビデオ。その素材を切って、並び替えて、つなげ直すだけで、流れとリズムと主張をもった映画が生まれてしまうのです。どんなに優れた機材を使っても、絶対素人にはマネのできない職人芸です。

もちろんストーリーはありません。それでも主張はあります。
素晴らしい顔をした、世界中の人々の表情からそれは伝わってくるのです。
自分にとってはつまらない、ありふれた一日。
世界中の人々の『普通』をこうして並べてみたときに、それが実は『特別』だということがわかるのです。
視野を大きく持ったときにこそ、青い鳥は見つかるのです。

難解さなどかけらもないこの映画と、たぶん本年度難解さナンバー１となるだろう『ツリー・オブ・ライフ』が結局同じ事をいっている。どっちから攻めても、行き着く先は同じなのですね。

ただ、せっかく編集の素晴らしさを味わえる映画なのですから、『悪い例』は本編の前に上映してもらえたら、もっと良かったと思います。

77/100

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