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Dreamer Deceiver
それがリアルなのかどうか、時代考証が確かなのかどうかはわからない。でもこの映画が創り上げた世界は見事だ。いまよりもっとゆっくりしていて、激しくて、蒸し暑い。そんな空気に包まれるのが心地よいとさえ感じる。
あるべき自分という幻想。失って初めてわかる、かけがえのない『本物』。
当時の異様な空気の中での物語ではあるけれど、その本質は今でも変わっていない。
今と大きく違うのは、当時はその幻想が集団幻想だったことかもしれない。
これだけ細分化し断片化した現在においては、もはや大勢が同じ夢を見ることもないのだろう。
ファナティックで小心で、野心的で卑怯者。そんな過激派を『カメレオン』松山ケンイチが怪演。
妻夫木聡はこういう平凡で正直な男を演じると『いい』です。
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