ミスター・ノーバディ
ゆっくり息をしたら
時間もゆっくり流れる
SF的舞台設定。トリッキーな映像表現。裁断されコラージュされた時間。
その難解な見かけ。それらは観客を幻惑するためであり、その本質は実はシンプルだ。
だからもつれ合ったものを解きほぐす必要はない。
幻惑されながら、感じ取ればよい。
それは誰もがもつ物語。
もう一度戻って、やり直せたらと思う時間。
もう二度と戻ってきて欲しくない時間。
そして、ずっと止まっていればよいのにと願った時間。
しかし人は流されていく。
選択した流れと選択されなかった流れ。
『バタフライ・エフェクト』ほど甘い切なさはないけれど。
それでも、時を止めたいと願う人の、幸せを祈る人の切なさがそこにある。
フランス・ドイツ・ベルギー・カナダ合作というマイナー映画だけれども
時間を取り扱うSF映画の傑作です。
できれば、一人で観てほしい映画です。
39/100
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