アジャストメント
Waiting For A Girl Like You
たくさんの作品が映画化されている、フィリップ・K・ディック。1954年の短編『調整班』が本作の原作となっています。
原作は未読ですが、この映画の根底に流れているのは、まさしくちょっと懐かしい20世紀SF小説のムードではないでしょうか。
冷戦下、世界中を何度も焼き尽くすだけの核兵器を作り出した人類。
「ほっておいたら滅びちゃう」
だからこの映画の『彼ら』は悪者ではないのです。愚かだけれども愛すべき人類をなんとかしたい。そんな高みからの愛があるのです。
そして決して理性的ではなく、その感情に流されてしまうけれども、それもまた人にとって大切なものであり、人を人たらしめているものである。『彼ら』もそれは十分承知。というよりも、自らにない人類のそんな面に憧れ、ついつい甘やかしてしまうのです。
感情に忠実に生きるひたむきな主人公を『人柄俳優』マット・デイモンが好演。
やっぱりこういう役が似合います。
48/100
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