アンノウン
Who Do We Think We Are
久しぶりの『認識の食い違い』型どんでん返し映画です。
以前『フォーガットン』で書いた分類でいえば、最初から『陰謀』タイプ濃厚な映画です。
『異常』タイプだとすると、主観でない描写(主人公が意識を失っているところ等)があるのが不自然ですし、記憶の欠落などの『異常』タイプお約束の描写もありません。
ただ本作の素晴らしいところは、『陰謀』のさらに先にもう一つの仕掛けを用意したところです。『陰謀』に対する反撃で定番の盛り上がりをつくりつつ、さらに自分自身の正体との戦いを描く。この部分はある意味『異常』タイプと同様の構造です。
つまり本作は『陰謀』と『異常』のハイブリッドであるといえるわけです。
この手の映画としてとても完成度が高い理由は、このようなところにあるのかもしれません。
この映画の中盤でのカーチェイス。違和感を覚えませんでしたか。
「この学者はなんでこんなに運転が上手いのだろう」
映画を盛り上げるために無理にカーチェイスを入れてしまった。そんな作りの甘さだと思って軽く流してしまったわけですが…
この手の映画を観るには、この『違和感』を大切にしなければいけなかったのだなと、よくわかりました。
違和感ついでにいえば、ヒロインがどさくさにまぎれて多くの敵を倒してしまったのも気になります…
(別エンディング?)
特急列車に乗り込み、ほっと一息ついた二人。
ジーナ 「あの『組織』、これからもあなたを狙ってくるのかしら」
マーティン 「…」
ジーナ 「ねぇ、新しい仕事に興味ない?新しい『組織』とか…」
42/100
#320
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- マグニフィセント・セブン(2017.02.18)
- ザ・コンサルタント(2017.01.28)
- 本能寺ホテル(2017.01.23)
- アンダーワールド ブラッド・ウォーズ(2017.01.09)
- Year 2016(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント