プリンセス トヨトミ
Big City Nights
原作のちょっと込み入ったところを刈り込んで、さっぱりと。
わかりやすくはなったけれど、物足りなさもある。ゲンズブールの『陰謀』も、後半の『拉致事件』も、だいぶさっぱりとしてしまいました。
そもそも日本人の女優で原作通りのゲンズブールを演じられる人はいないので仕方ありません。だからキャスティングにいろいろと工夫をし、それにあわせてストーリーもシェイプアップしたわけですが、やはり原作の面白さがスポイルされてしまったのは間違いありません。べたべたのお笑いシーンが、すっぱりカットされているのも残念でした。
クライマックスの『大阪全停止』もしかり。
原作のじわじわじわじわと動き出すワクワク感が感じられず、あっというまに起動して完了してしまいました。映画の宿命である時間的制約が、ここでもマイナスに作用してしまったのかもしれません。
ただし映画ならではの、目で見る楽しさを感じられたのも事実です。
陰影感のある大阪の風景。堤真一vs中井貴一の対決シーンでの両者の表情変化の巧みさ。短いながらも織り込まれる歴史再現シーン。ラストシーンのちょっとした仕掛け。
プラスとマイナス。両方あるけれど、ちょっとマイナスの方が多かったでしょうか。
49/100
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