岳 -ガク-
Over The Mountain
全てを癒し、全てを含み、
全てを寄せ付けず、全てを超越する。
そんな三歩は、『神』である。
そしてそんな三歩が明らかにする世界。
人はモノであり、命はちょっとした手違いで失われる。
それを受け入れられず、反発し、怖れ、みっともなくあがく久美。
残念だけれども、そんな久美が表現するものこそが私たち『人間』の姿だ。
『神』と『人間』の対話、それこそが本作の物語である。
「よくがんばった」
『神』はいう。
でも、がんばってもどうにもならないじゃないか。
がんばって進んでも、なにも変わらないじゃないか。
がんばっても、結局はどうにもならないじゃないか。
それでも『神』は執拗に繰り返す。
「よくがんばった」
なぜなら、それしか『人間』に出来ることがないから。
それしか出来ることがないなら、そうするしかないのだ。
だから『神』は進んだ結果ではなく、進みことこそを、祝福する。
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