エンジェル・ウォーズ (IMAX)
Armed And Ready
ヘソ出しセーラー服に日本刀。戦う敵は巨大な鎧武者などなど。いくつものアイテムをかき集め、悪いヤツをやっつける。
どう見ても日本のビデオゲームの世界そのままの安易さ。
そんな既視感ばりばりのイメージが、超豪華な映像で描かれる予告編を見る限り、これは『贅沢なおバカアクション映画』なんだろうなと、極々気楽に映画館に向かったわけです。
ところが観てみるとそうでもない。まるで『インセプション』のような多層構造を持った世界のうち、例の『おバカアクション』は一層のみ。他の二層はそれなりに重々しい。お遊びは三分の一で、残りはいろいろなものを投げつけてくる。
ザック・スナイダー監督は、『ウォッチメン』でもそうだったけれど、あまりセリフで説明をしないタイプ。そのかわりにその映像は雄弁だ。描き込まれたイメージ。考え尽くされたアングルをしっかりと観ていくことで、観客は物語についていかなければならない。そんな「目で物語を読み解く」体験は、映画ならではの楽しみだといえる。
おバカを期待してそんなにおバカじゃなかったというのは、逆肩すかしといいますか、ちょっと残念だったような、残念じゃなかったような、なんともいえない気分なわけですが。
とりあえずザック・スナイダー。その映像で物語る力は極上の映画体験を与えてくれます。
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