塔の上のラプンツェル (IMAX 3D)
Living On A Prayer
ディズニーといえばアニメの老舗です。でも最近では、ピクサーやドリーム・ワークスなどから高品質で現代的なアニメが続々登場。『おとぎ話』の印象がつよいディズニーの印象は古くさく、影は薄くなりつつあったかもしれません。
本作もグリム童話を題材とした、お姫様の登場するいかにもディズニーなイメージの作品です。しかしその内容は、とても現代的にチューンナップされています。
主人公のラプンツェルは、自分で人生を切り開いていく女性として描かれており、ただ王子様の助けを待つような存在ではありません。
またそのパートナーであるフリンも、単なる正義の味方ではなく、盗賊という独特の価値観を持った存在です。
そのドラマはアニメでありながらも、心情的に十分に説得力のあるものとなっていたと思います。
そして映画としてのグレードの高さ。
映像しかり、音響しかり、音楽しかり。美しいCGと自然な3D。
字幕の一文字一文字まで、気配りが行き届いているような丁寧さ。
確立されたキャラクターの個性。印象的な脇役。緩急つけたストーリー展開。
笑いあり、恋愛あり、アクションシーンあり。
愛、貪欲、夢、裏切り、希望、絶望、そして祈り。
そこにさらりと描かれる、さまざまな人の姿。
アニメといえば日本のお家芸のようにいわれてきたけれど、それはもはや遠い昔のことかもしれない。
エンドロールを観るとわかる、この映画に集結した世界中の才能。
世界の頂点はこれほどまでに上質なのだ、と感動しました。
29/100
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