GANTZ : PERFECT ANSWER
The Battle Of Evermore
前編で予算を使い果たしたのか、後編はこぢんまりしたチャンバラアクションが延々と続きます。そしてそれを補うべく、増員された登場人物によるドラマシーンが、映画のかなりの比重を占めています。
しかし、問題はそのドラマです。
友人や恋人。そんな大切な人達との悲しい別れ。大切な人達を守るための自己犠牲。
そんなテーマで盛り上げていくには、この作品の『命』はあまりに軽いのです。
そもそも、GANTZの目的自体が『防衛』なのか『迫害』なのかもわかりません。
そして登場人物の命のありかたもGANTZの思うまま。
GANTZにいわれるままに戦い、死に、蘇り、解放され、再招集される。
そもそも大切な人を『守る』ために戦っているのかどうかもわかりませんし、死んだところでGANTZ頼みでどうにかなってしまう。そんな状況ではこの映画のような単純な盛り上げ方は無理があります。キャラクターの生き死にがそれだけの重さをもっていないのです。
このような不条理、理不尽系ストーリーであれば、映画としてのカタルシスは、その理不尽なシステムからの脱却ではないでしょうか。戦うべき真の相手は、星人ではなくGANTZであるべきではないでしょうか。なのに登場人物は羊のようにおとなしく飼い慣らされたまま。
なんとも物足りないとしかいいようがない映画です。
36/100
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